統合失調症に負けない

統合失調症6年目の私が、病気の悩みや乗り越えるコツについてお届けします

私の認知機能障害〜本が読めない、失いかけた自信〜

認知機能障害を乗り越えて

この記事では、私の認知機能障害が回復してきた様子を書きたいと思います。

認知機能障害の前兆

振り返れば、認知機能障害が始まったのは10代前半の頃でした。まず、暗記が苦手になってしまったのです。歴史や生物は赤点。IQが下がったのではと思ったりもしましたが、成すすべがありませんでした。

また、会話のテンポについていけず、人と会話している最中に自分の話したいことが頭に浮かんでこなくなるという現象に悩まされていました。文章を書くのは上手くいくし、書き上げたものを読み上げることもできました。

ですが、人と会話するということが苦手になってしまったのです。ただ、多少の生きづらさは抱えていたものの、なんとか現実に対応できるレベルでした。

認知機能障害とのたたかい

私が最初に認知機能障害を自覚したのは、成人してから。精神病院に入院していた時でした。陽性症状が落ち着いてしばらく経った頃だったのですが、私は本棚にあった本を開いてみてびっくりしました。

本の内容が頭に入ってこない様子

まるで知らない外国語を見ているみたい・・・。目の前に文字が並んでいるのに、その意味が全く頭に入ってこなかったのです。本当に、ゾッとしました。

退院してからも、本を読むことはできませんでした。無理矢理読もうとすると、頭がギューッとなって、疲労感で吐きそうになり、それ以上読み進めることができませんでした。

病気は、進行していくのではないか?自分はこのままどんどん衰えて行って、何もできない人になってしまうのではないか?毎日恐怖心が止まりませんでした。

退院直後は陰性症状もひどかったのですが、毎日本を開き、打ちのめされて寝込む、ということを繰り返していました。

絶望の中で本を開く様子

1週間、1ヶ月、3ヶ月、半年・・・時間は過ぎていきましたが、症状はあまり良くなりませんでした。この頃は毎日絶望の中にいました。それでも、諦めずに続けようと思い、毎日本を開くことを習慣にしました。

本を読む女性
すると1年くらい経った頃でしょうか、気付けば、1時間程度なら本が読めるようになっていたのです。1時間ほどすると頭がとても疲れて、ぐったりしてしまいましたが、私は毎日本を開くことを続けました。

自然の中で本を読んでいる女性

すると、2年目あたりでやっと3時間。3年目でようやく半日程度に時間が延びました。いまでも、調子が悪い時や難しい内容の本を読んだりした時には、頭が疲れてぐったりしてしまいます。ですが、文字を読むことすらできない状態から、ここまで回復することができました。

工夫をするということ

セカンドオピニオンのお医者さんに言われたことがあります。

「脳は他の臓器と違って、高度な機能を失ってしまったとしても、基本的な機能で補うことができる。工夫をしなさい。」

先生の話を聞いてから、私は自分が生活で不自由に感じていることに対して、工夫できることはないかを考えるようになりました。

例えば、何か作業をする時には、大きなノートに、思いつくことや知っている情報をすべてを書き出すようにしました。

すべての情報を紙に書きだしている様子

そして、できたことから線で消していくのです。すべてを頭の中でやろうとすると、考えているうちに自分が何を考えていたかすぐに忘れてしまって混乱してしまうのですが、情報を紙に書に出して自分の目で見ながら作業を進めていくと、とても楽にできることがわかりました。ダメになった脳の機能を、紙とペンによって拡張したのです。

認知機能障害を発症したことは、悪いことばかりではありませんでした。リハビリを通じて、沢山の本を読むようになり、以前よりも少し賢くなった気がします。

また、頭が働かなかった頃の経験から、読む人に分かりやすい文章を書こうと心がけるようになりました。思い通りにいかない自分の脳も、段々上手に活かせるようになってきました。